2014年11月7日金曜日

大内順子さん

突然すぎるニュースに言葉を失いました。
以下引用。

 日本のファッションジャーナリストの草分けとして知られたファッション評論家の大内順子(おおうち・じゅんこ、本名宮内順子=みやうち・じゅんこ)さんが10月30日、病気のため川崎市内の自宅で死去した。80歳。中国・上海生まれ。葬儀は近親者で行った。喪主は長女中村彩(なかむら・あや)さん。
 大学在学中にモデルとして活動した後、ファッションジャーナリストに転身。1950年代からパリ・コレクションなどを取材し続け、シャネルやエルメスをはじめ歴史ある海外ブランドを紹介した。
 サングラスがトレードマークで、多くのテレビ番組に出演してファッションをお茶の間に広めた。



久々のブログ更新が大内順子さんのことになるとは。


大内順子さんのファッション通信で育って
今この職業に就いているのも、彼女の存在が大きいです。


そんな大内順子さんに、いちどだけ、お目にかかる機会がありました。


2012年の年末にとあるパーティーの帰り道、人疲れしてトボトボと一人家路に向かおうかという時、大内順子さんを発見して、思わず走りよって話しかけて握手を求めてしまいました。



有名人を見ても、おののくばかりで声をかけられないタイプの私が、考えるより先に行動していたわけで。


興奮と緊張で、何を言っているのか分からない状態だったけど、あなたの番組を見て育ってイラストレーターをしている!と伝えることが出来て胸いっぱい。
一瞬で『今年はいい一年だった』と思えるような出来事だったのでした。


数日後、とんでもないことに、突然 大内順子さんからメールが届いて
そのメールにはこうありました。
以下そのまま転載です。




過日ルマーニ展後にお目に掛った順子です。
アルマーニ社に私のブログ用写真を依頼しましたところ、写真と共に
貴女のブログアドレスも送られてきました。
拝見しましたが、アルマーニ社撮影の画像よりはるかに御上手でポイントを押さえて
いられ、感心しました。
加えて「ファッション通信」を良く観て下さっていた事を知り変嬉しく思い メールを
差し上げる次第です。「一人でもこの番組を通してファッション好きになって下さる人が
増えれば嬉しい」の想いだけで続けて来た番組だけに 何とも幸せな気持ちを下さいました。
有難う御座いました。又、どこかでお目に掛れるかと存じます。其の時にも御声をかけて
下さいませネ。                           
                                               大順子
このメールでどれだけモチベーションが上がったかわかりません。
その後フリーとして独立してなんとか頑張れたのは、このメールがあったからかもしれません。

彼女は本当に素晴らしい。
無名もいいところの、いち視聴者だったわたしに、この心遣い…


もういちどお会いしたかったです。せめてお礼を言いたかったーーー!

そして初心に戻って精進しようと思いました。



心よりご冥福をお祈り申し上げます。